日本全国のプロトーナメントが開催されたコースをシリーズで紹介します。第2回は来月に三井住友VISA太平洋マスターズが開催される静岡県の太平洋クラブ 御殿場コースです。

開場当初から名コースの評価を得る

毎年11月第2週に開催される三井住友VISA太平洋マスターズは、多くの理由からゴルフファンに注目されている。賞金が高額であること、ツアー終盤で賞金王争いが絡んでくること、海外からの参加選手が多いこと、などなど。1972年からという歴史ある大会であることもそのひとつだろう。だが、もっとも大きな理由は開催コースの素晴らしさにあるといえる。

太平洋クラブ 御殿場コースは1977年開場(それ以前は他コースで開催)。富士山の裾野、御殿場市のなだらかな地形と豊かな緑を生かして、設計家・加藤俊輔がこの18ホールを描いた。その戦略性の高さと素晴らしい景観は、当初から世界基準と評価された。加藤俊輔は1970年代から90年代にかけて国内外で70以上ものコースを手がけた名匠だが、その中でもっとも高く評価されるコースのひとつが、太平洋クラブ 御殿場コースなのである。

画像: ダイナミックさと繊細さ、そして美しさをも併せ持つ日本を代表するトーナメントコース

ダイナミックさと繊細さ、そして美しさをも併せ持つ日本を代表するトーナメントコース

持てる技術すべてを使って18ホールを攻略

テレビ中継でもお馴染み、18番のパー5は多くのドラマを生み出している。1985年の大会では中嶋常幸と豪州のデビッド・グラハムがプレーオフに。中嶋のティショットはフェアウェイ左サイドのバンカーにつかまった。グリーン手前には池がある。当然刻むだろうと誰もが思ったが、中嶋は2番アイアンで見事にグリーンを捉えて勝利をつかんだ。

2011年にはアマチュアだった19歳の松山英樹が勝利したが、そのときは最終日に200ヤード近いセカンドショットを8番アイアンでピンそば50センチにつけてイーグル。谷口徹を突き放しての優勝だった。

18番はリスクを冒して成功すれば報酬が得られる、まさにトッププレーヤーに勇気とロングショットの正確性を問う名ホールといえる。

画像: 2オンを狙うプレーヤーは200ヤード以上先のこの景色に向かってショットする

2オンを狙うプレーヤーは200ヤード以上先のこの景色に向かってショットする

だが、このコースはダイナミックなショットだけで攻略できるわけではない。例えば15番、378ヤードとプロにとってはドライブ&ピッチのパー4。このホールではピン位置によってどの角度から狙うかを考えてのティショットの置き場所、グリーンのアンジュレーションを考えたウェッジショットの落とし場所とスピンコントロールと、緻密な計算と繊細なショット力が要求される。距離が短いホールだからこその面白さが詰め込まれているのだ。

これもまた太平洋クラブ 御殿場コースの特徴。プロの技術とパワー、そしてメンタル。すべてを引き出してくれるコースだから、プレーする方も見る方もより熱が入るのだ。

画像: 17番230ヤードのパー3もショットの成否がはっきりと結果に表れるトーナメントの見どころホール

17番230ヤードのパー3もショットの成否がはっきりと結果に表れるトーナメントの見どころホール

大幅改修によってさらに世界レベルのコースに

太平洋クラブ 御殿場コースは2018年に大幅なコース改造が行われた。目指したのは300ヤード時代の世界水準の戦略性を持つコース。改修設計を担当したのは多くの全米オープンコースの改修を手がけてきた、オープンドクターことリース・ジョーンズ。そして世界を知るプロゴルファーとして松山英樹が監修。

ホールによってバンカーの配置や深さを変えたり、ティボックスの数を増やしたり、フェアウェイに傾斜をつけたりと改修が加えられ、その戦略性はさらに高まった。

ちなみに18番はフェアウェイ左サイドのバンカーが深くなり、グリーン手前の池が右後方まで広げられた。リスク&リワードのコンセプトがより強調されたわけだ。

画像: 18番は池が右奥まで広げられたことでよりドラマチックな最終ホールとなった

18番は池が右奥まで広げられたことでよりドラマチックな最終ホールとなった

三井住友VISA太平洋マスターズの今年の開催は11月10日(木)〜13日(日)。名舞台で選手たちがどんなプレーを見せてくれるのか。設計家が各ホールに込めた思いを読み取りながら観戦すると、より楽しめること間違いなしだ。

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