メルセデスAMG F1の技術を投入
メルセデスベンツ ヴィジョンEQXXは今年4月に独シュトゥットガルトから仏カシスまでの1008kmを1回の充電で走り切っているが、このときは春らしい天候で気温は摂氏3度から18度までの範囲で今回のチャレンジ時より好条件でエネルギー消費量は8.7kWh/100kmだった。
そしてその2カ月後、今回は夏の天候となり気温は30度まで上昇することもあり、さらにイングランド南東部の交通密度が高いところも加わり、前回に比べて条件はかなり厳しくなった。
しかし、それをものともせず、熱管理システムのアップデートなどでさらに効率をアップ、8.3kWh/100kmとして、航続距離を1202kmまで伸ばしたのだ。
メルセデスベンツ ヴィジョンEQXX。空力性能向上のためのリアデザイン。あまりに空力を意識しすぎるとデザインはどれも似てくる。
さて、このヴィジョンEQXXだが、空力特性の向上を最大限追求したボディデザインが特徴的だが、それもそのはず、開発は空力を知り尽くしたメルセデスAMGのF1部門が協力しているという。
搭載バッテリー容量は100kWhで最高出力は180kW(245ps)、ボディサイズは全長×全幅×全高:4975×1870×1348mmで市販車のSクラスとEクラスの間くらい、また車両重量は1755kgでバッテリー容量が100kWhあることを考えるとかなり軽いと言える。
また、この走行テストはシュトゥットガルトを6月21日の8時15分にスタートしてシルバーストーンに到着したのは22日の18時2分。そのうち走行していたのは14時間30分で平均スピードは83km/hで最高速は140km/hだった。
メルセデスベンツは2030年までにの販売する新車をすべてEVにする計画で、そのために400億ユーロ(約5兆7000億円)を投資するそうだが、ここにきて開発のペースはかなり上がっているようだ。